アラン・”ダッチ”・シェイファー少佐（シュワルツェネッガー）率いる強烈な個性を持つ屈強な男たち。（Part 6/6）

ホルヘ・“ポンチョ”・ラミレス（リチャード・チェイブス）

スペイン語に堪能なメキシコ系兵士。次々と仲間たちがプレデターの犠牲になるなか、負傷しながらも終盤まで生き残るが…。

ポンチョ役を演じるリチャード・チェイブスは、ベトナムの最前線で戦った経歴を持つ元兵士。
カリフォルニア州のオクシデンタル大学で演劇を学び、俳優・脚本家として活躍。ベトナムでの体験をもとにした1980年の舞台『Tracers』では脚本と出演で演劇批評家賞を、1983年に主演を務めた『Vietnam Trilogy』ではドラマローグ賞を獲得している。

1985年には、自身のベトナム3部作の戯曲をもとに映画『ドン・ジョンソンの傷だらけの帰還』が製作され、出演も果たした。

『ドン・ジョンソンの傷だらけの帰還』は、TV『マイアミ・バイス』で当時人気絶頂だったドン・ジョンソンがベトナム帰還兵役を演じたシリアスなドラマ。悲惨な戦争体験による後遺症で社会生活に適応できない主人公をドン・ジョンソンが見事に演じきり、各方面で絶賛された。

『プレデター』以降に出演した映画は、『レディ・コマンダー／女囚帝国』『BAJA RUN／デス・ドライブ』などまともに公開されたのか怪しいレベルの作品が多い…。

『BAJA RUN／デス・ドライブ』は吉野公佳のアメリカ・デビュー作。麻薬取引の現場に出くわした女性と、マフィアから追われる青年の逃避行を追ったサスペンス・アクション。
監督は『インデペンデンス・デイ』のビジュアル・エフェクト・デザインを担当したマーク・コルベ。『フラッシュ・ゴードン』や『テッド』シリーズで大人気のサム・J・ジョーンズが出演している。

残念ながら映画界ではパッとした実績を残せなかったリチャード・チェイブスだが、テレビ映画への出演は多く『新・宇宙戦争～エイリアン・ウォーズ』『メイド・イン・L.A.』『スタートレック／ヴォイジャー』などで存在感を示している。

『メイド・イン・L.A.』は、マイケル・マン監督の代表作『ヒート』のオリジナル作品。
マイケル・マンが製作総指揮を務め大成功を収めた『マイアミ・バイス』に続く、新たなテレビシリーズとして1989年に制作されたパイロット版。結局シリーズ化は見送られ、ビデオ発売のみで終わってしまったが、白昼の路上で繰り広げられる銃撃戦がアクション映画ファンの間で伝説となり、1995年にマイケル・マン自身により『ヒート』としてリメイクされた。

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チャード・チェイブスの主な出演作品

1985年『刑事ジョン・ブック 目撃者』
1985年『ドン・ジョンソンの傷だらけの帰還』
1987年『プレデター』
1987年『ケニー・ロジャース・アズ・ザ・ギャンブラー パートⅢ ザ・レジェンド・コンティニューズ』（TV映画）
1988年『海運王オナシス／世界で最も富を得た男』（TV映画）
1988年『リターンド・ソルジャー／ベトナム戦士へのレクイエム』
1988年〜1989年『新・宇宙戦争～エイリアン・ウォーズ』（TVシリーズ）
1989年『メイド・イン・L.A.』（TV映画）
1990年『冒険野郎マクガイバー』（TVシリーズ）
1992年『ミッドナイト・ボディガード』
1994年『バビロン5』（TVシリーズ）
1994年『レディ・コマンダー／女囚帝国』
1995年『スタートレック／ヴォイジャー』（TVシリーズ）
1996年『炎のテキサス・レンジャー』（TVシリーズ）
1996年『BAJA RUN／デス・ドライブ』
1997年『ザ・ネットワーク』（TV映画）
2009年『ダーク・ハウス 戦慄迷館』
2009年『Elf Sparkle Meets Christmas the Horse（原題）』（TV映画）
2010年『Elf Sparkle and the Special Red Dress（原題）』（TV映画）

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